自動運転車の導入事例調査 世界はこんなに進んでいる!後編

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

1. 本記事の目的

自動運転車の導入事例調査 世界はこんなに進んでいる!前編

自動運転技術の開発が世界で進んでいます。自動運転技術を採用した自動運転車には、事故の減少や渋滞の緩和、ドライバーの人手不足解消等、様々な課題を解決するためキーファクターになる可能性があります。
日本でも、経済産業省が積極的に自動運転に関する取組を行っており、将来的な普及が見込まれています。

【参考】経済産業省のHP

本記事では、世界中の自動運転車の導入実態調査を行った事例を五つまとめました。一部の地域ではすでに自動運転バスの商用化が進んでおり、日本の来るべき未来を想像させてくれます。
なお、本記事は一記事にすると長くなりますので、前編と後編に分けてあります。前編も是非お楽しみください。

2. スイスでの自動運転バス本格導入

スイスのシャフハイゼンの電気バス

スイス北部の小さな町シャフハウゼンで、完全自動運転の電気バスが世界で初めて本格導入され、通常の路線バスとして運行されています。これにより人気観光地のライン滝にもこのバスで行くことができるようになりました。

スピードは最大時速25キロとそれほど速くはない一方で、1回の充電で終日運行が可能であり、通常は夜間に3~4時間かけて充電しています。
現時点では係員1人が乗務して、必要があれば「ゲームパッド」を使ってバスを制御します。しかしいずれは係員の乗務が不要になることを目指しています。

本事業はシャフハウゼンの経済振興地域開発から100万ユーロ拠出されており、顧客の運賃は無料となっている可能性があります(裏付けなし)。

【参考URL①】

【参考URL②】

3. スウェーデンでの自動運転バス実証実験

ストックホルムを走るバス【出典:EVsmartブログ】

スウェーデンのストックホルム市では、 「Drive Sweden計画」の一環として、全自動の無人バスを乗車料無料で運営しています。

2015年に開始したこの「Drive Sweden」とは、スウェーデン政府による戦略的なイノベーション計画です。これは道路の安全性、インフラの適合、交通関連の法律などについての問題に対処するもので、社会のあらゆる分野からパートナーを集めています。

本計画で使用されているEasyMile社製の全自動の無人バスは、GPSとセンサーを用いてストックホルムの約2kmの区間を約20km/時で走行します。乗車料は無料です。 無人バスのためハンドルは付いていない一方、非常時に人間が対応できるようにマニュアル操作も装備させてあります。

【参考URL①】

【参考URL②】

4.スウェーデンでの大型自動運転バスの試験運行

スウェーデンの大型バス

スウェーデンのストックホルム氏では、 Scania社製の「Citywide」という最大80人収容可能の大型バスを、2020年に試験運行する計画があります。

試験運行は二段階に分けて行われ、第一段階で乗客を乗せずに試験した後、第二段階で通勤・通学客を受け入れる予定です。試験期間を通して、安全性を最優先するため、運転状況を監視し乗客の安全を確保するドライバーの二名がバスに乗り込みます。

試験運行に使用されるScania社の Citywide LF モデルの二台の電気バスは、ストックホルム中心部から約20キロ離れた、急速に拡大中の新興住宅地バルカビイ(Barkarby)と近くの地下鉄駅とを結びます。試験運行の第2段階では、毎日およそ300人の乗客がこのサービスを利用すると見込まれています。
自動運転バス用の交通システムと制御システムは、Scania社とNobina社が共同で管理する予定です。

【参考URL①】

5.アメリカのラスベガスでのシャトルバスの試験運行

ラスベガスを走るシャトルバス

アメリカのラスベガスでは、自動運転バスをループ状に走行される実証実験が行われました。
このバスは乗客を不安にさせないために係員が一人搭乗しており、八人の乗客を乗せてフレモントストリートの娯楽地区を約800mのループ状に走行します。

しかし、運行を始めてからわずか1~2時間後に衝突が起きました。運行業者であるケオリスとAAA、さらに実際にバスに乗っていた男性が「Digital Trends」に投稿した内容によると、シャトルバスは路地に入ろうとバックしていた配送トラックに遭遇して停車しました。その際、すぐ後ろに別のクルマが来ていたので、後退できなかったそうです。バスに乗っていた男性の報告によると、後方には6mほどの余裕があり、人間の運転手であれば後退しただろうと言っています。シャトルバスは、配送トラックがゆっくりとバックしながらバスに当たるまで、その場でただ待機するしかありませんでした。その実証実験は中止されず、次の日から通常運転を問題なく開始しました。

【参考URL①】

6.ドイツのベルリン州でのシャトルバスの試験運行

ベルリンのシャトルバス

ドイツの首都ベルリンでは、市の公共交通事業者がEasyMile社製の自動運転バスを運行する形で、 2019年末まで試験運行を実施しました。

この試験はフランス企業のEasyMile社が開発する車両を使い、ベルリン市の公共交通事業者「BVG」が運行する形で行われています。時速15キロで600メートルの距離を往復するルートでまず導入し、2019年末まで試験運行を続ける予定です。ちなみにベルリン市のほか、近くハンブルクのハーフェンシティーでも試験運行が開始される予定です。

【参考URL①】

6.終わりに

以上、自動運転車の導入実態調査の後編でした。基本的に試験運行が多い中、スイスではすでに本格導入されていることは驚きですね。

自動運転車の導入事例調査 世界はこんなに進んでいる!前編

U-Mapでは、お仕事の依頼を承っています。
詳しくは、こちらから!

自動運転車の導入事例調査 世界はこんなに進んでいる!前編

ビジネスモデルキャンバスによる優良病院の分析 概要編

関連記事

  1. 東海汽船(9173)の分析:新「さるびあ丸」の特…

    1. 本記事の目的本記事では、伊豆七島への旅客業務を主に行…

  2. ウィズコロナ時代の日本のモビリティ(移動)を考え…

    1. 本記事の目的新型コロナウイルスが各国で猛威を振るっています。…

  3. 離島宿泊記③ 式根島

    ※本旅行記は2017年の7月の旅行を元に記載しています。※タイトルに宿泊記…

  4. ビジネスモデルキャンバスによる優良病院の分析 大…

    1. 本記事の目的ビジネスモデルキャンバスによる優良病院の分析 概…

  5. 太陽電池モジュール(ソーラーパネル)のリサイクル…

    1. 本記事の目的本記事は、太陽電池モジュールのリサイクル…

  6. ドイツのシュタットベルケに学ぶ地域循環型介護・医…

    1. 従来の地域経済メカニズム地域循環型介護・医療構想 前編…

  7. ドイツのシュタットベルケに学ぶ地域循環型介護・医…

    1. はじめに本レポートは、新時代の介護の在り方を管理者の考えを元…

  8. 伊豆七島の記事まとめ(2020年8月時点)

    1. 本記事の目的本記事では、著者が大好きな伊豆七…

最近の記事

ツイッター

プロフィール

プロフィール

このサイトを運営しているhk5です。
1991年生まれ、東京生まれ東京育ち。
都内の某私立大学を経て、某シンクタンクの支社決算業務の主担当として従事。 3年半勤務後、某コンサルテインングファームでAIプロジェクトの企画書作成、某金融機関のチャットシステム実装のPMO、某政府系組織のシステム企画の要件定義等を経験する。
現在、都内の某国立大学院で経営学を学習中。加えて、大学院と提携しているコンサルティングファームと協業し、将来の公立病院の経営戦略をテーマにレポートを執筆中。
また、中小企業診断士として、週1~4程度の頻度でベンチャー企業の業務を手伝い、新事業企画の立案や収支シュミレーションの作成等、パワーポイントを中心とした資料作成や市の融資相談員を行っている。
趣味は星野リゾートと離島巡り。日本中回りたいと思っている。
PAGE TOP